ギックリ腰は、西欧では「魔女の一撃」ともいわれますね。ギックリ腰を発症した人は不意に魔女が襲ってきて一撃を加えられた様な思いになっておられます。
何事も原因のない結果はありません。日々の生活の中に原因の積み重ねがあります。働く時の姿勢にも多くの原因があります。
それらを検証しながら対処法を考えてみましょう。また同時に初期の正しい手当の方法も紹介します。
最後まで読んでいただき「魔女の一撃」に備えて下さい。
ギックリ腰の症状とは?
ギックリ腰になった時の状況を問診してみると、次のような答えが返ってきます。
朝起きがけに家庭内で起きた例
- 「朝、寝床から起き上がる時にギクッときた」
- 「朝、歯磨きの時、歯ブラシを取ろうとして手を伸ばした途端ギクッときた」
デスクワークの人の例
- 「床に落ちた書類を拾おうとして椅子に腰を掛けたまま手を伸ばしたらギクッときた」
- 「お昼休みに外食に出ようとして椅子から立ち上がった途端にギクッときた」
トラックの運転手さんの例
- 「プロのドライバーの人が車から降りる時ギクッときた」
- 「トラックの運単手さんが荷物を持って横に移動しようとした時ギクッときた」
など、皆さんもこれらの答えを見てお気好きのことと思いますが、トラックの運転手さんの例以外は、重いものを取り扱って起きたことではありません。
ギックリ腰になる原因とは?
ギックリ腰の主な原因とは?
日々の生活でギックリ腰になる原因を検証してみましょう。
主な原因は、毎日足(脚)が受けるダメージにあります。東洋医学では「足(脚)の衰えが万病の始まり」と考えています。また「老化は足(脚)から」とはよく言われることです。
歩いてつまずき、走って転び、擦り傷や打ち身、ママさんバレーなどでは捻挫、自転車の転倒で足の骨折など、身体のどの部位よりもダメージを多く受けます。
この中から骨折を例にとり、その後遺症を検証してギックリ腰の原因を考えてみましょう。
足の筋肉が萎縮
足(脚)のダメージは必ず足(脚)の筋肉が萎縮します。
大腿部を骨折すると約70日の日数が入院と加療に掛かります。患部にギブスをしてほとんどの日数を車いすでの生活になります。骨折が癒えても歩行ができません。
それは「廃用性筋萎縮症」と言って足(脚)の筋肉の筋力が低下するからです。また同時に骨折した方の足は必ず短くなります。
また、それ以外の歩いてつまずき、走って転び、擦り傷や打ち身、ママさんバレーなどでの捻挫でも筋力の低下は起きて足(脚)が短くなることが同じように起こります。
左右の足で違う
左右の足(脚)で長さに差が出来ると骨盤の高さが左右の足(脚)で違ってきます。
片手に荷物をぶら下げて歩くと荷物を待った方の足(脚)は傾いて短くなり、反対の方に身体は傾きます。しばらく歩くと腰だけではなく身体全体に痛みが出て歩行が困難になります。
ここにギックリ腰の最大の原因があります。
ギックリ腰の対処法は?
まず初期ですることは?
ギックリ腰になった時の初期の対処法は「まず冷やす」ことです。
ギックリ腰は腰の周辺の軟部組織と毛細血管が断裂して内出血を起こしています。それが原因でズキズキンという痛みが走り行動が自由に出来なくなっています。
だから患部周辺を急激に冷やして毛細血管の傷口を塞ぐことが急務です。
二日ほど冷やしてズキンズキンという痛みが治まり、患部とその周辺の体温が同じくらいになったら冷やすのを止めます。
冷やすのを止めて10日間くらいは何もしないでそのままにしておきます。
冷やすために用意するもの
- ビニール袋を二枚重ねにしたものを用意します。
- 冷蔵庫の氷を適量 塩を茶匙(さひ)一杯少々、水を適量用意します。
※塩は良く冷やすため、水は患部に当てたとき安定をよくするためです。 - ビニ-ル袋に氷、塩、水を入れた氷嚢(ひょうのう)で、患部にタオル一枚を敷いてその上から冷やします。
温めても良いのか?
ギックリ腰になったら「温めること」は厳禁です。
先に冷やすところで説明したように、毛細血管が切れて内出血を起こしているので、温めると傷口は余計に開いて出血が酷くなります。また腫れあがり熱をもって重症化してしまいます。
患部のケアの仕方
冷やすのを止めて10日を過ぎたらイラストを見ながら足(脚)のケアをして下さい。特に脹脛(フクラハギ)はやさしく丁寧に揉み解して下さい。
毎日身体のケアを!
20歳で骨格も筋肉も完成します。
そこからは毎日のケアを怠ると筋肉は疲労をして硬結し硬くなります。すると心臓に還流する血液の量が減り、心臓から全身に循環する血液の量も減ります。
全身への栄養素と酸素の供給が不足してさまざまな疾病にかかることになります。
毎日、身体のケアをして下さい。予防に勝る健康法はありません。
皆さんのご健勝をお祈りします。
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