陽射しが眩しく、新緑が爽やかな季節になると・・・いよいよ「夏到来」ですよね。気持ちも身体もどこかアクティブになってくるこの季節は、スポーツ大好きな人にとっては一番嬉しい季節。
「昔とったナントカ」で、休日に運動やスポーツを楽しんでストレスを発散する!なんて人も多いのではないでしょうか。でもそんなアナタの身近には危険な魔物が潜んでいます。
それが「熱中症」。
スポーツを経験している人ほど、とくに部活動などで厳しい練習の日々を過ごしてきた人ほど「熱中症なんて関係ないよ!」とか「熱中症になるほど軟(ヤワ)じゃないよ!」とか思われているようです。酷い人などは「熱中症になるのはそもそも根性が足りないからさ!」なんて事を言う人までいるとかいないとか。
当たり前ですが、熱中症は誰にでも起きる症状です。もちろん根性の有無で熱中症が起こる起こらないは、まったく関係ありません。誰にでも起きる症状ですが、逆に誰にでも防げる症状でもあります。
熱中症とは何なのか?熱中症になるとどうなるのか?運動時の熱中症対策はどうすればよいのか?そして熱中症を予防するためにはどうすればよいのか?今一度正しい知識をしっかりとインプットしておきましょう。
熱中症の症状とは?
熱中症と聞いてすぐに思い浮かぶのは「脱水状態」です。ですが、脱水症状という具体的な症状は実はありません。脱水によって
- 頭痛
- 耳鳴り
- めまい
- 嘔吐
- 筋肉硬直、筋肉痛
などの症状が現れます。
そしてこれらをそのまま放置(進行)しておくと、次には
- 呼吸困難
- 顔色の変色
- 意識の喪失(朦朧)
などのさらに危険な症状が現れます。
そもそも、運動によって、
・汗をかく
↓
・塩分が体内から失われる
↓
・血液が酸性になる
↓
アシドーシス状態になる
というのが、脱水状態が生み出す現象ですが、アシドーシス自体は「血液が酸性になる」というもので「血液中に塩分を送り込む、補給する」ことでこの症状は回復します。
熱中症はアシドーシスとは似ていますが、体温の急激な上昇を伴い、身体中に熱がこもり、これが原因で筋肉や内臓などが破壊されてしまう・・・というもので、立派な病気なのです。
運動時の熱中症対策
熱中症の症状がわかったとして、どうしたらその症状が現れるのを防げばいいのでしょうか?その対策をよく知っておきましょう。
とにかく水分補給
熱中症にはとにかく脱水状態が大敵。そんな脱水状態を防ぐためにも、とにかく喉が渇く前に!意識して水分を摂りましょう。喉が渇く前というところが大事です!
その際は水よりも塩分不足を補えるスポーツドリンクがおススメです。
こまめに休憩する
団体運動の場合はなかなか「自分だけ今休みたい」とは言いにくいかもしれません。
ですが、自分独りで運動している場合などは、決して無理をせずに、休息を意識的に取るようにしましょう。
出来るだけ薄着で!
運動をする際は出来るだけ薄着で。
その上でより予防効果を高めたいのであれば、吸湿性や通気性のよい素材のウェアを身に付けるようにしましょう。
運動時の熱中症を予防するためには
運動時に熱中症対策を行うことはもちろんですが、運動をする前に、日頃から熱中症を予防する、予防できる方法を取り入れることもしっかりと行いたいです。
バランスの良い食事を意識して
カルシウムの補給、筋肉の源となる「たんぱく質」の供給元である、肉・魚・豆類を多く日頃から摂っていきましょう。
また、ビタミン、ミネラル類は疲労回復のスピードをアップさせてくれますので、しっかりと食事の中に取り入れておきましょう。
準備運動を入念に!
陽射しが気持ちよく、すぐに身体を動かしたいという誘惑にかられても、そこは少し我慢してください。
外気の気温に身体を慣らす意味でも、じっくりとゆっくりと準備運動をしましょう。
特に暑い時間の運動は避ける
一日の中で一番気温があがる時間帯は12時~14時。もし可能であれば無理にこの12時~14時の時間帯に運動をすることは控えましょう。
運動する時間帯を少し考えた方が良いですね。それだけで熱中症への予防効果は飛躍的に高まりますよ。
熱中症はこわい
□スポーツ活動中の熱中症
熱中症は誰にでも起きる症状であり病気です。
氷点下の真冬に薄着で過ごしたら風邪を引きますよね?その時「風邪を引いたのは身体を鍛えていないからだ!気合が足りないからだ!」なんて言う人はいないですよね?
それは風邪はどんな時にどんなふうにすれば引きやすいか?・・・を、誰もが知っているからです。
熱中症も同じです。いえ、熱中症のほうがある意味では風邪よりよほど危険度が大きい病気と言えます。毎年何人もの死者が出るほどで、「たかが熱中症」などと安易に考えるのは絶対に禁物です。
だからこそ、しっかりと予防して、しっかりと対策をして最悪のケースが起こらないように注意しましょう。
気持ちをリフレッシュさせて、身体を鍛えるための運動時に最悪の事態になるなんて、こんな悲しいことはありませんからね。
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